3月4日から6日の間、広島と長崎の高校生3人でノルウェーの首都オスロを訪れ、計7か所を訪問しました。去年に引き続き2度目の訪問で現地ではこれまでの高校生平和大使・高校生1万人署名活動の活動を紹介する他、広島・長崎の被爆の実相と核兵器の廃絶を訴えました。 最初に訪問したオスロ商業高校では高校2年生のクラスの授業に参加し、生徒15名と交流しました。私達からプレゼンを行った後、生徒たちからは現在の世界の核情勢や私達の活動などに関する質問が多く挙げられ、同世代の若者に関心を持ってもらうという点でもとてもいい交流となりました。その後、ノーベル委員会を訪問し、事前に作成した私達の活動を英語で紹介した冊子などを提出することが出来ました。ノルウェー外務省では去年も対応して下さった東アジア・日本を担当している職員の方に加え、軍縮大使の方が対応して下さいました。日本と同じ核の傘にあるノルウェーが核兵器禁止条約に署名しないことを決定したタイミングでの訪問となり、唯一の戦争被爆国である私達日本の若者の声を届けられたのは非常に良かったと思います。一方で首都のオスロ市は自治体として初めて核兵器禁止条約に署名することを表明し、市長のマリアンネ・ボルゲンさんは核兵器廃絶に向けて政府に圧力をかけていくのだと話していました。私自身、そのような自治体の核兵器廃絶に向けたアプローチの仕方があることを知り、とても勉強になりました。今回の私達の訪問も歓迎して下さったボルゲン市長は高校生1万人署名にも協力して頂き、貴重な一筆を頂くことが出来ました。
ノルウェーで核廃絶のために活動するNGO団体、No To Nuclear Weaponsを訪問した際には事務局長のアカリさんをはじめ地元の中学生5名と交流しました。活動の紹介や核兵器を廃絶する必要性について話し合うだけでなく、地元の中学生やノルウェーで活動するNGOの方の話を通して核の問題について違う国の視点から考えるよい機会となりました。現地に滞在中、他にもノーベル平和賞やその受賞者に関する展示が行われているノーベル平和センターや今年初めて在ノルウェー日本国大使館なども訪れ、とても充実した訪問にすることが出来ました。 日本から一歩出ると高校生平和大使・高校生1万人署名活動の認知度はまだまだ低いですが、こうして少しずつ活動の幅が広がっているのも事実です。将来を担う若者が核兵器廃絶と平和な世界の実現に向かって一生懸命に活動する姿は多くの人に影響を与えることが出来ます。将来的に私達がノーベル平和賞を受賞することが出来たら、私たちの声をより広く世界中の人に届けられることは間違いありません。ここまで20年以上継続されてきたこの活動をこれからも世代を超えて繋げていくことできっと高校生が微力だけど無力ではないことを世界中に証明できるはずです。今回の訪問を通して私達がしていることは決して間違いではないと再確認することが出来ました。核兵器の廃絶と平和な世界を実現させるために私達はこれからもこの活動を継続し、声を上げ続けていきたいと思います。
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